PMS改善日記

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ドッグダンスはK9フリースタイル。ルアーリングでトリックを教えよう!

   

ドッグスポーツをしたい犬
 
ドッグスポーツの「ドッグダンス」ってどんな競技なのでしょうか?

ドッグダンスは「K9フリースタイル」とも呼ばれています。

この「K9フリースタイル」という言葉に、ドッグダンスを理解する大きなヒントが隠されているのです。

フリースタイルといえば「ディスクドッグ」のフリースタイルが思い浮かぶでしょう。

つまり、「ドッグダンス=K9フリースタイル」という言葉を覚えると、「ドッグダンスもフリースタイル」なんだとわかるようになります。

ディスクドッグのフリースタイルと、ドッグダンス(=K9フリースタイル)の一番の違いは、「ディスクを使う」か「ディスクを使わないか」なんですね。

ここでは、ドッグダンスについて、くわしくご紹介します!

 

「イエス!」と言ってから、トリーツ

かわいい犬を飼っている女子たち
 
ディスクドッグのディスタンスのとき、ディスクをキャッチできたら、ご褒美として「トリーツ(おやつ)」をあげましたよね。

ドッグダンスのときも、正しくできたご褒美として「トリーツ」をあげます。

ディスクドッグなら、「ディスクをキャッチできたか?」「できないか?」で、ワンちゃんにも、「自分の行動が正しかったのか?」がわかります。

でも、ディスクを使わないドッグダンスでは、「何ができた?」「何ができなかったのか?」を、ワンちゃんに、いかに明確に伝えられるかが重要になります。

そこで、正しく動けたときには「イエス!」と声をかけてから、トリーツをあげるようにします。
 

ワンちゃんは考えることが大好き

これまであえて触れて来ませんでしたが、実はワンちゃんは、次に何が起こるのかを考えることが大好きな動物なのです。

特に、楽しく遊んでもらっているときや、何かを教えてもらっているときは、ものすごく集中して、色々考えています。

ただ尻尾を振って、喜んで興奮しているのではないんですよ。

「次は何が起こるの?」とか、自分のオーナーさんが「次に、どんな楽しいことをしてくれるのかな?」と期待を膨らませ、想像を膨らませ……。

ワンちゃんは、一瞬一瞬に、期待を込めて考えているのです。
 

ワンちゃんは「〇〇」が大好き

ワンちゃんに何かを教えようとするとき、まじめな人ほど、それができるまで、何度も何度も、同じことを繰り返させてしまいがち。

そして、上手にできたら、今がチャンス!といわんばかりに、また同じことをできるまで、繰り返させてしまうものです。

でも、ワンちゃんは「次に何が起こるのか?」を楽しみに、一瞬一瞬を期待し、尻尾を振り振りさせて考えているのですね。

そうなんです。ワンちゃんは「変化」が大好きなのです!

そんなときに、何度も何度も同じことの繰り返しを強いられると、ワンちゃんは「つまらなく」感じて、何もしなくなってしまいます。
 

1分やったら、5分休憩

ワンちゃんは「変化」が大好き。

だから、同じことの繰り返しばかりが続くと、私たちが望むような行動をとってくれなくなります。

そうなってしまう前に、練習は1分やったら、5分休憩をとってあげましょう。

また、休憩時間は、クレートやケージなどに入れ、そっとしておいてあげましょうね。
 

根本的な考え方を変える

色々と教えてみたけど、ワンちゃんがなかなか、うまく反応をしてくれないとします。

すると、私たちは無意識に、がっかりしたり、イライラしたりしがちに……。

そして、ワンちゃんも、だんだん、つまらなくなっていきます。

さて、何が悪いのでしょうか?

答えは明確です。

「がっかりした姿」や「イライラした姿」を犬に見せたことが悪いのです。

そして、その根源は、犬に何かを「教えよう」とか、犬に何かを「させよう」と考えている人間の姿勢が悪いのです。

ワンちゃんは「今日は新しいトリックを覚えるぞ!」なんて考えていません。

ワンちゃんは「今日は何して遊んでくれるの?」って考えているのです。

だから、私たちも「何かをやらせる」とか「何かを覚えさせる」という発想をやめましょう。

楽しく、遊びながら、少しずつ、私たちが望む立ち振る舞いに近づくようにしていくのです。

でも、どうやって?

 

ルアーリングでトリックを教える

ドッグダンスで、トリック(一連の動き)を教えるときは、トリーツを持った手を、ワンちゃんの鼻先に近づけます。

そして、このトリーツで、ゆっくりとワンちゃんを誘いながら、希望の動きを導き出すのです。

このように、トリーツを持った手で、ワンちゃんを意のままに動かすことを「ルアーリング」と呼びます。

 

トリックとは

トリックの種類
 
トリックには、「スピン&サークル」や「エイト&スルー」があります。

このあと、くわしく説明していきますね。

 

トリック・その1「スピン&サークル」

それでは、実際にドッグダンスで使う基本的なトリックで、ディスクドッグのフリースタイルにも活用される「トリック」をワンちゃんに教えてみましょう。

その名は「スピン&サークル」です。

最初に、両手を軽く握り、胸の位置に構えます。

まずは、軽く握った右手を、身体の中心から、ゆっくり大きく動かして、円を描いてみましょう。

できましたか?

これが「スピン」を教えるときの腕の動かし方です。

次に、反対側の軽く握った左手でも、ゆっくり大きく円を描いてみましょう。

これが「サークル」を教えるときの腕の動かし方です。

ワンちゃんが「スピン」で右回りをし、「サークル」で左回りをするように誘導します。
 

トリーツの持ち方

ワンちゃんへのトリーツ
 
トリーツの持ち方2
 
トリーツの持ち方3
 
左手の親指と人差し指の指先で、トリーツをつまみ、右手の人差し指と中指の付け根にトリーツを軽く挟ませます。

このとき、トリーツが落ちないように、右手の親指を軽く添えましょう。

反対の手のときも同じです。
トリーツの持ち方4
 
指先でトリーツをつまみ、ワンちゃんに見せてはいけません。
 

右手で「スピン」

それでは実際にワンちゃんに、このトリックを教えてみましょう。

まずは、右手にトリーツを持って、ワンちゃんと対面で向かい合います。

右足を一歩前に踏み出すと同時に、トリーツを持った右手を、ワンちゃんの鼻先に近づけていきましょう。

ワンちゃんに「くんくん」お鼻でさせながら、ゆっくり、ゆっくり、ワンちゃんの鼻先が右手について来るのを確かめながら、さらにゆっくり大きく、右手で円を描きます。

手の動きに合わせて、ワンちゃんが右回りできたら「イエス!」と嬉しそうに声をかけてあげ、右手に持っていたトリーツを、ご褒美として食べさせてあげましょう。
 

できなくても、叱らない、がっかりしない

できなかったときは、トリーツを食べさせません。

言葉で叱ってもいけません。

もちろん、がっかりしたそぶりを見せてもいけません。

ワンちゃんが、私たちが思うようにできないときは、何事もなかったかのように、はじめからゆっくりとやりなおします。
 

できたら、心の底から褒める

そして、ちゃんとできたら「イエス!」といって明るく声をかけ、ボディータッチもして、心から褒めてあげます。

「すごい!すごい!天才だね!」とか「なんて頭が良い子なの!すばらしい!」とか「できた!できた!やったね!」とか。

口をついて出したい言葉は、色々あるかも知れませんが、すべて「イエス」という言葉におきかえて、褒めまくりましょう。

一番大切なのは「ワンちゃんが、『これ楽しい!』って思っている」ことなのです。

私たちは「ダンス・トリックを教えている」つもりでも、ワンちゃんにとっては「トリーツがもらえる楽しい遊び」「オーナーさんが褒めてくれる楽しい遊び」なのですよ。
 

左手で「サークル」

トリーツの持ち方1
 
スピンと同様に、左手にトリーツを持ちます。

左足を一歩前に踏み出しながら、トリーツを持った左手を、ワンちゃんの鼻先に近づけましょう。

ゆっくりと円を描くように、ワンちゃんの鼻が左手のトリーツから離れないように、ゆっくりとトリーツでワンちゃんを誘い、左回りをさせます。

「スピン」のときと同様に、できたら「イエス!」そして褒めましょう。
 

1分やったら5分休憩

休憩中は、遊んではいけません。

たとえ、ワンちゃんが、「もっとやりたい!もっとやりたい!」とアピールをしてきても、休憩時間には、ちゃんと休ませましょう。

この休憩を挟むことで、ワンちゃんの「やりたい!やりたい!」モードを、より強くする狙いもあります。
 

だいたいスムーズにできるようになったら

だいたいスムーズに回れるようになったら、動き始めの前に「コマンド」をつけてみましょう。

ここでのコマンドは「スピン」とか「サークル」という言葉です。

まず「スピン!」と声をかけてから、右足を1歩前に踏み出し、右手で円を描き、ワンちゃんも、右手の動きに合わせて1回転させます。

次に「サークル」と声をかけ、左足を1歩前に踏み出し、左手で円を描き、ワンちゃんも、左手の動きに合わせて1回転させます。

「スピン」→「右足を1歩前に」のように、「コマンド(=声かけ)」が先で、「サイン(=ボディアクション)」は後です。

「コマンド」と「サイン」を同時にするのは、ダメですよ。

 

トリック・その2「エイト&スルー」

今度は、対面ではなく、私たちの左側にワンちゃんを立たせます。

右手、左手のそれぞれに、トリーツを持ちます。
 

右足&右手で「エイト」

右足を、1歩前に踏み出します。

この、1歩前への踏み出しによりできた股の下の空間から、ワンちゃんにトリーツを持った右手を見せびらかし、ルアーリングで、ゆっくりとワンちゃんを誘導しながら、股の下をくぐらせて、右側に立たせます。
 

左足&左手で「スルー」

今度は、左足を1歩前に踏み出します。

先ほどと同様に、トリーツを持った左手を股の下から見せつけて、トリーツでワンちゃんを誘導して、左側に立たせます。

この右、左、右、左も、1分やったら5分休憩をさせます。

ワンちゃんと一緒に、楽しい股くぐり遊びをしている意識が大切です。
 

「エイト」「スルー」のコマンドもつけてみよう

スムーズにできるようになってきたら、「スピン&サークル」のときと同様に「コマンド」をつけて練習をしましょう。

「コマンド」→「サイン」の順ですから、「エイト」と声に出す→右足を1歩前に出す+右手の「ルアーリング」で股の下をくぐらせる。

「スルー」と声に出す→左足を1歩前に出す+左手の「ルアーリング」で股の下をくぐらせる。

この順番ですよ。

「スピン&サークル」と同様に、「エイト&スルー」も、滑らかに、流れるようにできるようになるまで、楽しく続けてみてください。

これらの動きがスムーズにできると、「ディスクドッグのフリースタイル」も、必ず楽しくなります。

 
最後に、一番大切なことをもう一度。

「何かをやらせる」のではなく、人も犬も、お互いに「楽しい」って思えることが大切ですよ。

 
 

ライター紹介

出島喜美朗 Dejima Kimio
群馬県太田市在住  文教大学文学部英米語英米文学科卒業

出島喜美朗(著者)

略歴
大学卒業後、予備校の英語講師として大学受験生の指導に携わり、現在は学習塾講師をしている。また、猫ちゃんのブリーダーや観賞用の日本メダカのブリーダーとしての活動経験もある。現在は、もっぱら週末には家族でドッグスポーツを楽しんでいる。

インドアからアウトドアの生活へ
私が猫ちゃんを飼い始めたころは、今のような猫ちゃんブームが来る前でした。この頃は、キャットショーに出かけてみたり、猫ちゃんを被写体にした写真家を志してみたり、インドア系の生活をしていました。その後、健康上の理由からブリーダー業を退き、2015年にたまたま「走るのが大好き」なウィペットの子犬「エリザ」を家族に迎えたことから、私たちの生活スタイルは一変します。ドッグランに通うようになり、ルアーコーシング、ディスクドッグなど様々なドッグスポーツと出会い、今ではウィペット4頭とイタリアングレイハウンド2頭の大家族になり、たくさんのお友だちにも恵まれ、現在に至っています。

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