子犬のしつけはいつから?パピートレーニングを始める時期と方法
子犬を迎えたら、まずは子犬のしつけをしなくちゃ!と思いますよね。
では、子犬のしつけ、すなわちパピートレーニングは、いつから始めるのがよいのでしょうか。
また、子犬のしつけ方法も気になります。
そこで、今回は、子犬のしつけを始める時期と方法についてまとめてみました。
目次(Contents)
子犬のしつけはいつから?
新たに家族として子犬を迎えたら、子犬のしつけはいつから始めたらよいのでしょうか?
その答えは至ってシンプルです。
子犬のしつけは、子犬を迎えたその日から始まっています。
子犬のしつけはだれがするの?
人間の子どものしつけは、たいてい、だれがしますか?
新米パパや新米ママが行いますよね。
ワンちゃんの場合も同じです。
家族の一員として子犬をお迎えしたのなら、新米パパさんや新米ママさんが、その子犬のしつけを行えばよいのです。
子犬のしつけは何から始めればよいの?
それでは、まず、子犬をペットショップから購入し、お迎えをした場合をイメージしてみましょう。
子犬はキャリーケースの中に入っているとします。
キャリーケースに入れられたまま車に乗せられ、新しいお家の中に運び込まれます。
さぁ、ここから「子犬のしつけ」が始まります。
子犬のしつけは「教える」というよりも、「感じさせる」こと
猫ちゃんであれば、このまましばらく静かに放置をしてあげることが大切になりますが、ワンちゃんの場合には、速やかにキャリーケースのふたを開けてご家族皆さんとのご対面をしましょう。
ここで、大切なことは「明るく、楽しい雰囲気」でご対面をすることです。
ワンちゃんが「ここは楽しくて安心できる場所だ」と思ってくれるように「明るく・楽しい雰囲気」で接してあげましょう。
そして、ワンちゃんが「パパさん、ママさんはもちろん、その他のご家族に対しても、この人たちと一緒に居たい」と思わせ、安心をさせてあげましょう。
子犬が「新しいお家」と「新しい家族」のことを「大好きになる」ことが、子犬のしつけを行う上で最も大切になります。とにかく、明るく・楽しい雰囲気で全力で歓迎してあげましょう。
子犬のしつけ「パピートレーニング」を始めましょう
「子犬のしつけ」と同じことを意味するのに「パピートレーニング」という言葉を使う人たちもいます。
これら2つの言葉にちがいがあるとするならば「子犬のしつけ」と言われると「ちょっと厳しい」って感じに伝わるかも知れませんが、「パピートレーニング」と言われると「ちょっと楽しそう」な感じがするように思います。
子犬のしつけは「明るく・楽しく」やりたいので、ここからは「パピートレーニング(略すとパピトレ)」という言葉で進めていきましょう。
抱っこ・リレー
家族とのご対面を明るく・楽しい雰囲気で行えたら「抱っこ・リレー」をやりましょう。
「ここにいる人たちはみんな怖くないよ」ということを教えることが目的です。
まず、ママさんが、子犬を優しく、優しく、最高の笑顔で、抱っこします。
次に、ママさんの腕の中から、パパさんの腕の中に、子犬を優しく優しく手渡しをします。
これを、その場にいる家族全員で順々に行います。
それが「抱っこ・リレー」です。
「抱っこ・リレー」は「優しく・優しく・最高の笑顔」で行いましょう。
子犬をお迎えした初日のパピートレーニングは、このくらいにして、あとは必ず名前を付けてあげましょう。
手や指を噛ませない
子犬をお迎えすると、可愛さから、手もとにオモチャがなくても、自分の手や指を動かして子犬をじゃらしたりしがちですが、人間の手や指で遊ぶのはやめましょう。
子犬には、オモチャと認識をしたものを、かじる習性があるからです。
人間の手や指で遊ばせれば、子犬は「手や指をオモチャだと認識をしてかじる」ようになります。
このとき、悪いのは、手をかじった子犬ではなく、手をオモチャと認識させてしまった人間の方が悪いのです。
子犬のしつけの内容は?翌日以降のパピートレーニング
子犬をお迎えした当日に「新しいお家」と「新しい家族」のことを大好きになれたワンちゃんは、これからのパピートレーニングをどんどん吸収していきます。
ネーム・リコール
ネーム・リコールとは、子犬が自分の名前を呼ばれたら、必ずその人のもとに子犬が来るようにすることです。
たとえば、ある子犬を「タロウ」と名付けたとします。
たいていの場合、特別な訓練などしなくても、子犬は自分の名前を覚え、名前に反応するようになります。
ネーム・リコールの目的
それでは、なぜ「ネーム・リコール」というパピートレーニングが必要になるのでしょう?
それは危険を回避するためです。
たとえば、屋外で何らかの原因でリードが外れてしまったとします。
ワンちゃんは喜んで自由に走り回り始めます。
嬉しさから興奮もするでしょう。
そんなとき、オーナーさんが何らかの危険を察知し、ワンちゃんの名前を大きな声で呼んでも、興奮を覚えたワンちゃんの耳にはオーナーさんの声は届きません。
つまり「名前を呼ばれたら来る」という普段だったら当たり前のようにできていたことが、急にできなくなり、危険にさらされてしまうのです。
それを回避するためのトレーニングが「ネーム・リコール」なのです。
いつでも名前を呼ばれたら来るようにする方法
ネーム・リコールの練習の仕方は簡単です。
たとえば、パパさんとママさんで相向かいになり、初めはかなり近い距離からはじめましょう。
まず、パパさんは、タロウくんがママさんの方に勝手に歩いて行かないように、軽く手のひらでタロウくんの身体に添えておきます。
次に、ママさんが、最高の笑顔と明るい声で「タロー!おいで~!」と呼びます。
このとき、ママさんは両手を広げて歓迎のポーズをとってみてもよいです。
「行きたい」というエネルギーを感じるまでは行かさない
パパさんは、ママさんの声を聞いて、タロウくんの身体に添えた手を、簡単に放さないようにします。
タロウくんの身体から「ママさんの方に行きたい!行きたい!」というエネルギーを感じたら、そのときはじめて、手を放して行かせてあげるようにしましょう。
ママさんは、タロウくんがエネルギーを出すまで、明るく・楽しく・頑張って呼びましょう。
タロウくんが走ってやって来たら、最高の笑顔と明るい声で、褒めまくってあげましょう。
このとき、ボディータッチも忘れずに、パパさんとママさんが全身で喜びを表現してあげることが重要になります。
そして、パパさんとママさんが全身で喜びを伝えたら、最後に、美味しいトリーツ(一口大のおやつ)を1つご褒美としてあげます。
おやつは最後にあげるときまで見せないようにしましょう。
最初からおやつを手に持ち、練習をすると、ネーム・リコールではなく、おやつ目当てとなり、本来の目的を達成できなくなってしまいます。
そして、少しずつ、距離を広げていきましょう。
子犬のしつけの本来の目的とは
子犬のしつけ、すなわち、パピートレーニングの本来の目的は何でしょうか。
危険回避は当然ではありますが、何よりも、ワンちゃんが常に、パパさんやママさんのことを大好きだと思い、パパさんやママさんと一緒にいるのが一番安心で、一番楽しく、一番うれしいと思うようになってもらうことなのです。
服従として「お座り!」「待て!」を教えるのではありません。
人間の子どもも、子犬も、同じです。
大好きな人の言うことはよく聞きます。
相手が自分のことを好きかどうかも正確に感じ取ります。
悪いのは人間の方
おしっこやウンチをトイレ以外でしてしまうのも、ワンちゃんが悪いのではありません。
だから、怒ってはいけません。
適切な時に、十分な時間をとって、おしっこやウンチをさせてあげなかった人間が悪いのです。
手や指を噛むようになるのも、手や指で遊んでしまった人間が悪いのです。
手や指をオモチャだと認識させてしまった人間が悪いのです。
言葉は通じなくても、気持ちは通じます
人間の手や指を、優しく撫でてくれる大好きな手と認識しているワンちゃんは自分が大好きな人の手を噛んだりはしません。
噛むどころか、ペロペロって優しく舐めてくれるようになります。
服従やしつけではなく、笑顔で明るく「パピートレーニング」を楽しみましょう。
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出島喜美朗 Dejima Kimio
群馬県太田市在住 文教大学文学部英米語英米文学科卒業
略歴
大学卒業後、予備校の英語講師として大学受験生の指導に携わり、現在は学習塾講師をしている。また、猫ちゃんのブリーダーや観賞用の日本メダカのブリーダーとしての活動経験もある。現在は、もっぱら週末には家族でドッグスポーツを楽しんでいる。
インドアからアウトドアの生活へ
私が猫ちゃんを飼い始めたころは、今のような猫ちゃんブームが来る前でした。この頃は、キャットショーに出かけてみたり、猫ちゃんを被写体にした写真家を志してみたり、インドア系の生活をしていました。その後、健康上の理由からブリーダー業を退き、2015年にたまたま「走るのが大好き」なウィペットの子犬「エリザ」を家族に迎えたことから、私たちの生活スタイルは一変します。ドッグランに通うようになり、ルアーコーシング、ディスクドッグなど様々なドッグスポーツと出会い、今ではウィペット4頭とイタリアングレイハウンド2頭の大家族になり、たくさんのお友だちにも恵まれ、現在に至っています。
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