PMSの対処法がホルモン検査でわかる?ホルモンについて知ろう
2017/06/27
こんにちは、田中みかです。
突然ですが、あなたは、PMS(月経前症候群)の対処法が、ホルモンバランスの検査によってわかることを知っていますか?
PMSとは、生理のおよそ3日から10日ほど前から起こる、心やカラダのさまざまな不調で、ホルモンバランスの乱れが主な原因といわれます。
PMSに関連するものとして、エストロゲン、プロゲステロンという言葉が、よく出てきます。これらは、両方とも、女性ホルモンの1種です。
ホルモン検査とは、不妊治療や生理不順の原因を見つけたり、更年期かどうか調べたりするのに用いられるようです。
ホルモンという言葉を聞くと、PMSの治療のために、ホルモン剤であるピルを使うとか、そんなイメージがあると思います。
でも、ホルモン検査によって、自分のホルモンの状態や、PMSの対処法がわかるということは、わたしも、最近知りました。
ホルモン検査は、別段珍しい検査ではないようですが、一般的な認知度は、まだまだ低いようです。
そこで、今回は、ホルモンについてや検査方法、検査が出来る病院など、いろいろまとめてみました。
PMSとホルモン
「ホルモンバランスが乱れているから、PMSの症状が出る」とはいっても、具体的にホルモンの量がどうなっているのか、確かめる術は、一般人にはありません。
PMSにも下記のようなタイプがあります。
- 高エストロゲン・低プロゲステロンタイプのPMS(生理が重く、イライラ、不安などの症状が出る。ビタミンEの摂取が有効)
- 高エストロゲン・高プロゲステロンタイプのPMS(むくみの症状や体重の増加、乳房の張りの症状が出る。ビタミンCの摂取有効)
- 低エストロゲン・高プロゲステロンタイプのPMS(精神的な症状が強い、カリウムなどのミネラルの摂取が有効)
ホルモンバランスの乱れ方によって、PMSの症状にも違いがあり、PMS緩和の方法も、また違ってきます。
自己判断では、誤った対処法で、PMSの症状悪化を招く可能性もあります。
生活習慣を整えたり、食事を変えたり、PMS対策をしているのに、あまり効果が得られないという方も、少なくないと思います。
ホルモン検査をすることで、PMS対策の参考になることがあるかもしれません。
ホルモンの種類
エストロゲン(卵胞ホルモン)
エストロゲンは、女性らしさを体現するのに不可欠なホルモンです。
生理周期でいえば、生理が終わって、排卵日までの間に分泌されるホルモンです。
エストロゲンが優位に分泌されているときは、一般的に、体や肌、精神状態ともに、調子がよい時期になります。
過剰分泌されていても、また調子が悪くなるので、何ともいえませんが。
エストロゲン(pg/ml) | |
卵胞期 | 13~70 |
排卵期 | 70~240 |
黄体期 | 70~160 |
閉経期 | 10以下 |
プロゲステロン(黄体ホルモン)
プロゲステロンは、PMSの時期に、優位に分泌されるホルモンで、体温を上昇させたり、むくみの症状が出たりする原因のホルモンです。
妊娠に備えて、体を整えるホルモンといわれています。
プロゲステロンが過剰に分泌されている場合も、PMSの症状悪化を招きます。
プロゲステロン(ng/ml) | |
卵胞期 | 1以下 |
排卵期 | 1以下 |
黄体期 | 5~30 |
閉経期 | 1以下 |
卵胞刺激ホルモン(FSH)
卵胞刺激ホルモンは、脳下垂体から分泌される性腺刺激ホルモンの1種で、卵胞を排卵にできるように育てるホルモンです。
FSH(MIU/ml) | |
卵胞期 | 5.2~14.4 |
排卵期 | 5.6~14.8 |
黄体期 | 2.0~8.4 |
閉経期 | 26.2~113.3 |
黄体形成ホルモン(LH)
黄体形成ホルモンは、FSH同様、脳下垂体から分泌される性腺刺激ホルモンの1つで、排卵を促し、排卵後に卵胞の黄体化をさせる作用をもつホルモンです。
エストロゲンやプロゲステロンの分泌にも、影響を与えます。
LH(MIU/ml) | |
卵胞期 | 1.8~7.0 |
排卵期 | 5.6~34.9 |
黄体期 | 1.0~7.8 |
閉経期 | 6.7~38.0 |
アンチミューラリアンホルモン(AMH)
アンチミューラリアンホルモンは、発育中の卵胞から分泌されるホルモンで、AMHの数値が高いほど、卵巣の中に卵胞がたくさんあるとされています。
卵胞の数は、加齢によって変化していきます。
プロラクチン
プロラクチンは、出産後の授乳期に分泌されるホルモンで、母乳を出すように指令を出します。
授乳期間中に、新たな妊娠をしないように、排卵を抑制する作用も持っています。
排卵を抑制してしまうので、授乳期ではないのに、プロラクチンの数値が高いと、不妊の原因になったり、生理不順や流産を起こしたりします。
無排卵月経や、乳頭から体液の分泌がある場合、高プロラクチン血症の可能性があります。
プロラクチンの正常値は、15ng/ml以下だそうです。
ホルモン検査でわかること
エストロゲン
卵巣の機能状況、更年期、閉経しているかどうかを判断することができます。
プロゲステロン
黄体機能不全等、不妊の原因を調べることができます。
卵胞刺激ホルモンと黄体形成ホルモン
月経異常、不妊症、プレ更年期、更年期かどうかを調べることができます。
また、視床下部、脳下垂体や性腺機能が正常に働いているかどうかがわかります。
卵胞刺激ホルモンの数値は、卵巣年齢のチェック、黄体形成ホルモンの検査は、排卵日を予測するのにも使われるそうです。
プロラクチン
乳房の張り、乳頭から体液が出る、無月経、月経異常、不妊などの原因を確かめることができます。
アンチミューラリアンホルモン
卵巣年齢を調べるときに用いられ、不妊治療のために行ないます。
ホルモン検査の方法
女性のホルモンバランスは、1ヶ月のうちに変化が大きいので、いつでもどれでも、好きなホルモンについて調べられるというわけではありません。
ですが、検査するホルモンの種類に限らず、検査方法は以下の2通りです。
- 血液検査
- 尿検査
ホルモン検査そのものは、血液を採取して行います。
更年期や妊娠しているときの場合は、尿検査を行うこともあるようです。
妊娠時のときは、尿蛋白の数値や、エリトリオールというエストロゲンの一種であるホルモンの数値を調べて、胎児や胎盤の状態を確認するときに行うそうです。
思えば、妊娠検査薬も尿を使った検査なので、いわれてみれば納得です。
ホルモン検査が出来る医療機関
ホルモン検査は、婦人科でしてもらうことができます。
または、大学病院などでも可能です。
とはいえ、行く前に、「ホルモン検査がしたい」という旨を伝えて、検査が可能かどうか確認してみると安心です。
費用は、検査するホルモンの種類によって異なりますが、5000円程度で収まるとみてよいでしょう。
受診する医療機関によっては、検査が保険適用にならない場合もあるそうですので、その点も、事前に問い合わせると確実です。
診療時間は、さほどかからず、30分程度で結果がわかるそうなので、婦人科の検診に行くよりは、よっぽど気軽かもしれませんね。
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